「ラーメン二郎」の黄色い看板は名前を出すだけで客が寄り付く究極の広告塔(のれん)と言えます。
そんな「のれん」を巡って無断で二郎を名乗ることによるトラブルがあとをたちません。コロナ禍に乗じてというか、またもこの「のれん」を巡ってトラブルが起きたというニュースがネットを騒がせています。
「宅二郎」というインスパイア店が「ラーメン二郎」の看板を巡り、三田本店とひと悶着あったらしく、話題になっています。今回はそのレビュー記事です。
二郎の「のれん分け」システムについては下記コラムにて解説しています。
騒動の顛末
ラーメン二郎三田本店の看板
2020年4月7日、「宅二郎」がオープン。黄色い看板と「二郎」の文字が本家「ラーメン二郎」を明らかに連想させるもの。当然商品内容も豚骨醤油の大盛りラーメンという特徴を投手しており、「ヤサイニンニクアブラカラメ」のトッピングも本家の模倣。「ラーメン二郎」人気の需要を狙った集客増狙いとしか思えないもの。
6月19日、二郎の総帥こと「ラーメン二郎」の商標権を持つ山田拓美氏から宅二郎宛に「宅二郎はラーメン二郎と酷似している」「宅二郎の屋号、黄色の看板を変更するように」との申し入れ。
これに対して宅二郎は、当店は完全オリジナル、黄色い看板も一般的な配色であり、ラーメン二郎とは一切無関係、という旨のコメントをWebサイト上で発表し、様々な物議を醸しました(現在そのコメントは削除されています)。
私見
「ラーメン二郎」の商標を巡ったトラブルは過去に類を見ず、多くのインスパイア店も、うまいこと「二郎」の名前や黄色い看板を避けて営業をしています。それでも連日行列が絶えないのは、二郎の看板以上に彼らインスパイア店が絶えず美味しいラーメンを作る営業努力をしているからでしょう。
宅二郎も「二郎」の名前を出さなければここまで話題になることも無かったでしょうが、肝心のラーメンの質はどうなのでしょうか(私は来店したことがないのでラーメンの味については判別できかねますが)。
あと、「二郎」の商標を侵害しているかは別問題として、二郎人気にあやかって集客していることは明らかなので、喧嘩腰で対応してしまったことについてはパクリ云々以前に経営者としてどうなのかなと思います。
マイナス方向の騒がれ方をしてしまったので、話題になったからといって注文が増えるということは考えづらいですが、この先の行方にも注目したいです。
脚注
2020/07/06
yoshi-kky